
アカイカを水揚げする第86永宝丸(石川県漁協小木支所提供)/出典:中日新聞
近年のスルメイカの不漁を受け、能登町(石川)小木港から五月に北太平洋へアカイカ漁に出た県漁協の中型イカ釣り船四隻のうち、操業を続けていた二隻が18日、八戸市(青森)の八戸港で水揚げをした。同日は「第58金剛丸」と「第86永宝丸」がそれぞれ124トン、118トンの冷凍アカイカを水揚げ。一足早く16日に水揚げした「第31永宝丸」は110トン、14日の「第18旺貴丸」は100トンであり、総水揚げ量は計452トンだった。それぞれ一定量の漁獲があり、小木の漁業関係者らは「今後につながる新漁場への進出だった」と語った。
北太平洋のアカイカの漁期は9月まで続くが、新型コロナウイルスの影響による魚価低迷などから、4隻は今月での切り上げを決断した。この後、例年通り6月から日本海で操業する県漁協の他の中型船7隻と合流し、ここまで比較的漁獲があるとみられる北海道沖でスルメイカを釣る。
スルメイカに関しては、漁獲量が年々減少しており、価格が高騰している。スルメイカなど減少傾向にある水産資源を維持する取り組みが必要となってきている。