- 2020-8-27
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- 宮城県, 新幹線, 石巻市, 運搬, 鮮魚

積み込まれる魚介類/出典:朝日新聞
宮城県の港で朝に水揚げされた魚介類を東北新幹線の客席に載せ、その日のうちに東京都内の飲食店へ運ぶ試みが26日、始まった。
26日は、宮城県石巻市で水揚げされたマダイやホヤ、カキなどが入ったケース20箱を仙台駅まで車で輸送し、午前10時41分仙台駅発のやまびこ136号の1号車に積み込んだ。新幹線は東京駅に午後0時48分に到着。魚介類は、駅構内にあるすし店や居酒屋などで提供される予定だ。実験は28日まで続く。
新型コロナウイルスの影響で空席が多く生まれている状況を逆手に取った試みだ。JR東日本はこれまでも、列車の車内販売準備室を使い食品を輸送する実験的な試みをしてきたが、客席を活用して運ぶのは初めてのことで、客席を守るため収納用の箱を設置し、その中に発泡スチロールのケースを運び込んだ。客席が汚れなかったかなどを検証し、将来的に実用化できるかを検討するという。
この制度が確立されれば、東北地方で水揚げされた魚が鮮度の良い状態で都内に運搬できることとなる。新幹線で運搬するため割高にはなろうが、鮮度の良い魚を東京駅構内で食べられるとなれば、それを求めてわざわざ東京駅を訪れる客も出てくるものと思われる。