- 2020-8-31
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- スタジオオープン, 半田市, 愛知県, 農業支援

スタジオ風景/出典:中日新聞
半田市(愛知)広小路町のクラシティに31日、農業と人をつなげる拠点「スタジオCHITA」がオープンする。スタジオには有機作物や食用油など商品が並び、作業台や種子搾り器を備えたワークショップスペースも完備。月2回ほど、菜の花やヒマワリの種を使った食用油作り体験を開く予定で、菜の花は同市岩滑西町に借りた畑0.2ヘクタールで栽培する。
スタジオを運営する地域商社「yaotomi」は名古屋市内にあった本社機能を同所へ移転させるほどだ。根底には、農を支えたいという思いが詰まる。例えば岩滑西町に借りた畑は耕作放棄地であり、開墾して菜の花を育てて土壌を整え、畑が出来上がる3〜4年後には、新規就農希望者に貸し出すつもりだという。
社長の犬飼亮さんは夏祭りで食べたキュウリの味に感動し、勤めていた上場企業を辞め農業の世界に飛び込んで十一年。野菜の移動販売から始まったビジネスは、今や販売だけにとどまらず、農業課題の解決策を探る一手にもなりつつある。
農業支援の在り方として農業体験や販売スペースを確保する事例は道の駅などでもあろうが、耕作放棄地の開墾・新規就農者への貸し出しなど珍しい取り組みもあり、同社の今後の取り組みに期待したい。